田中阿季羅が白金堂にまつわる様々な話をお届けします。

2013年7月アーカイブ

九谷焼の寿老人

 美しく緻密な上絵が施された九谷焼の寿老人様です。

左手には、不老長寿のシンボルである「桃」を持っておられます。

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  杖を持つ右手部分と杖の約半分が欠損しています。

 

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 手・杖ともに破片がございませんでしたので、それぞれの欠損部分を造形いたしました。

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杖部分は、弁柄漆を塗った上に純金消粉(22K)を蒔いて仕上げました。

杖の残存部分は、色つやもよく時代を感じます。

 

s010 2013.7.25.jpg  約5か月の間、弊社アトリエにおられましたが、本日無事にお帰りになられました。

ありがとうございました。

 

ローゼンタールの花瓶

 先般、ご依頼をいただきましたローゼンタールの花瓶の修理前の写真です。気の毒なほどバラバラになっております。接着する前に、破断面をすべてアセトンで脱脂するのですが、その折におよその部位に分けた破片の数々です。

 

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破片を数えてみますと、20個以上ございました。生地が磁器であるのと上絵が施してある器でしたので、比較的修理の計画は立てやすかったのですが、花瓶でございますので水漏れが発生しないように、底部分から慎重に修復していきました。

 

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美しく実用的に修理することを前提といたしておりますので、欠け埋めと中塗りを何回も繰り返しいたし、漏れがないことを確認の上、蒔絵を施しました。極力元のデザインと一体化するように、線の細さも合わせ、純金消粉も1・3・4号を使用しました。

ご依頼をいただきましたお客様も喜んでくださり、また、私自身も良い経験をさせていただきました。有り難うございました。

 

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