田中阿季羅が白金堂にまつわる様々な話をお届けします。

更新の最近のブログ記事

染付麦文様花瓶〖銀継ぎ〗

花瓶は通常お水を入れて使用しますので、実用使用をしない時は、不安定なものが割と多く見受けられます。今回ご依頼の花瓶も、口部分の口径よりハマ部分の直径が小さいので倒れやすい形でした。多数の破片と共に複雑に割れた状態になっています。
其々の破片を漏れが発生しないよう慎重に接着し、色調が呉須のダミに白抜き文様でしたので、中塗り・地描きは浅黄漆を使用し純銀丸粉で蒔絵を施しました。意匠的に初夏のものでしたので、銀継ぎのご提案をさせて戴きました。

P1070875_edited-1.jpg
「修理前」

P1080001_edited-1.jpg
「浅黄漆で中塗り・地描き」

P1080048_edited-1.jpg
『修理後』

P1080040_edited-1.jpg
〖純銀丸粉:大極上々銀仕上げ〗

雲泉造 染付色絵平鉢

先般ご依頼を戴きました 京焼 加藤雲泉造 平鉢です。側面の割れと見込み部分に回り込むようにヒビが入っています。
通常、割れと同時に割れた部分から見込み方向へヒビが入る事が多いのですが、今回の依頼品は割れた部分とヒビの部分がセパレートになった珍しいケースでした。また、見込みのヒビ部分には段差が生じており難しい事例ではありましたが、ヒビの形が器の意匠と同化し良い感じに仕上りました。

P1070854.jpg
「修理前」

P1070989.jpg
『修理後』

P1070992.jpg


P1070996.jpg
【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

残暑お見舞い申し上げます。


鈴木其一2.jpg「朝顔図屏風」 鈴木其一   

染付笹文捻徳利〖銀継ぎ〗

今日は七夕ですね。今回ご紹介させていただく器は、そんな季節にピッタリな徳利です。捻じられた生地に呉須で上品に笹が描かれています。細い線と余白で清涼感や揺らぎを感じます。
依頼品は、注ぎ口から首にかけて割れ一部欠けもございました。其々の破損個所を漆で接着・欠け埋めした後、純銀丸粉(大極上々銀使用)で蒔絵を施しました。
ロイヤルコペンハーゲン等の洋陶も含めて染付には、色調的に純銀丸粉使用の銀継ぎや白金泥(Pt99,99%)使用の白金継ぎもおすすめです。

P1070865.jpg
「修理前」

P1070977.jpg
『修理後』

P1070978.jpg

P1070979.jpg

P1070980.jpg
『欠けた部分』

P1070981.jpg
『内側にも笹が描かれています』

相国寺の『立葵』

京都も梅雨入りが発表されました。納品の帰りに相国寺の 「承天閣美術館」 へ行こうと立ち寄りましたが、展示品の入れ替え中の様で休館中でした。(7月5日まで)仕方がないので境内を散歩しておりますと、綺麗な花をつけた咲き始めの 『立葵』 を見つけました。
花は、梅雨入りごろに花穂の下から咲き始めて、順々に咲き上がり、花が終わるころに梅雨が明けるといわれています。
休館中でガッカリしておりましたが、リアルに咲く美しい花に気付くことができました。

DSC_0573_edited-1-1.jpg

DSC_0574_edited-1-1-1.jpg
『綺麗!』

横浜九谷

明治時代に有力な陶器商が、自社の工場で九谷の生地に絵付けを施し完成品を神戸や横浜から欧米に輸出していました。
依頼品はその当時の作品らしく、海外からの里帰りのようです。内から外が透けて見える程の薄い生地に細密な上絵が満遍なく描かれています。
カップ・ソーサーとも手に取りますと驚くほど軽いのですが、妙に重量感のある器です。生地が薄く接着面が極端に狭い上、破片も多く大変難しい事例でありましたが、ズレなく良い感じに仕上がりました。

P1070844.jpg

P1070845.jpg

P1070847.jpg

P1070846.jpg

P1070848.jpg

P1070849.jpg
『純金丸粉24K(金99,99%)使用』

P1070850.jpg
【織田製】

春三昧

その昔、母親が植えた花々が咲き始めています。一心不乱に咲く花を眺めておりますと、その美しさ、潔さに感心いたします。
寒い季節ををじっと耐えて、時期が来ると開花するその花の姿に、身体も心も浄化されて行くような感覚を覚えました。

DSC_0496_edited-1.jpg
「ソメイヨシノ」

DSC_0481_edited-1.jpg
「ヤブツバキ」

DSC_0482_edited-1.jpg
「ラッパスイセン」

DSC_0483_edited-1.jpg
「スズランスイセン」

辰砂マグカップ

鮮やかな赤い色が映える辰砂釉のマグカップです。把手部分から本体にかけて破損しています。通常、純金丸粉で蒔絵を施すことが多いのですが、今回も前回ご紹介の柿釉盃に続き経年酸化することを前提として、純銀丸粉で蒔絵を施しました。
純銀部分が、赤・鉄・鼠色とよく調和してシックな出来上がりとなりました。経年純銀部分が、一層馴染んでより良い感じになっていくかと思います。

P1070632.jpg
「修理前」

P1070772.jpg
『修理後』

P1070774.jpg


P1070776.jpg


P1070780.jpg
〖銀継ぎ:純銀丸粉(大極上々銀)使用〗

蝋梅

先日、自宅と仕事場の生き帰りに、何かいい匂い!深く甘い香りがするなぁ~と思っておりました。ふと立ち止まって周りを見回しますと薄黄色のかいらしい花が鈴なりに咲いておりました。
調べてみますとこの種の花は 「ソシンロウバイ」 と言うらしく半透明で少し艶のある花びらが、まるで蝋細工の様であるところから 『蝋梅』 と言われています。季節と自然が生み出す造形美と芳香に酔いつつ時間を忘れて暫く眺めておりました。

P1070718-1.jpg

DSC_0396-1.jpg

P1070720-1.jpg
「ソシンロウバイ」

近藤濶造 柿釉の盃

近藤濶(ひろし)造 柿釉の盃です。染付の作品を多く残されておられる印象がございましたが、今回ご紹介させていただく器は、渋い色調の盃です。
全体の約半分が細かく破損しています。漆でズレなく慎重に接着・中塗りの後、純銀丸粉で蒔絵を施しました。純金とはまた違った落ち着いた趣となり、渋く良い感じになりました。

P1070541.jpg
「修理前」

P1070657.jpg
『修理後』

P1070661.jpg
『純銀丸粉:大極上々銀使用』

P1070662.jpg

年末年始休業期間のお知らせ

謹啓 師走の候 皆様方におかれましては 益々ご清祥のことと心よりお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、有り難く厚く御礼申し上げます。
さて、洵に勝手ながら弊社では、本年度の年末年始につきまして下記の通り休業させていただます。お問い合わせの返信につきましても 7日(月)以降とさせて戴きますが、何卒ご寛容のほどお願い申し上げます。
今年一年のご愛顧を賜りました事に御礼を申し上げるとともに、新年も引き続きお引き立て賜りますよう心よりお願い申し上げます。
                                 謹白


年末年始休業
平成30年12月30(日)~平成31年1月6日(日)


2018.12.22 南座_edited-1.jpg
「師走 ィ夜の 南座・・・ よいお年を!」

大倉陶園 創業100周年展

先月になりますが、『大倉陶園 創業100周年展』 にご招待をいただき八坂・円山町の 長楽館 へ出掛けてまいりました。
最高級の素材で作られた純白の白磁の生地に、最高の技法で金彩・色絵・エンボスを施された食器の品々は、本当に美しく何れも息をのむばかりでした。大倉陶園の方が作品の詳細を丁寧にご説明して下さり大変勉強になりましたと同時に、貴重な時間・空間を過ごす事が出来ました。

DSC_0160.jpg


DSC_0159.jpg


DSC_0161.jpg


DSC_0167.jpg


DSC_0169.jpg


DSC_0173.jpg


DSC_0189.jpg


DSC_0192.jpg
『細見美術館・伊藤若冲コレクション コラボレーション作品』

DSC_0204.jpg
『京都迎賓館の食器』

第113回 京料理展示大会

毎年、商社ブースで参加させていただいております 「京料理展示大会」 が 12月13(木)・14日(金) の両日に、京都市勧業館「みやこめっせ」で開催されます。
 京料理の展示をはじめ、京料理教室、舞妓さんによる京の舞、京野菜や京名品の販売、マグロ解体及び即売等、盛りだくさんの内容となっております。
 弊社では、特別ご優待(当日一般800円を600円に!)チケットはがきをご用意させていただいておりますので、ご希望の方はメールまたは、FAXでお問い合わせ下さい。
皆様のご来駕心よりお待ち申し上げます。

2018. 京料理展示大会20181030.jpg
http://www.kyo-ryori.com

エルメス・ガダルギヴィール カップ

エルメス ガダルギヴィール レッドのコーヒーカップです。把手部分が本体から取れ2分割に破損しています。各接着部分の面積が極端に狭く、接着のみでは強度が不足してしまいます。
そこで、3か所の接着・接続部分すべてに薄い布を巻き、漆で固めて補強した後、蒔絵を施しました。
タイトな作業となりましたが、赤い色調の上絵と調和して、良い感じに仕上がりました。

2018.8.29 中島ふとん店 河口さま 西口太佳子さま ビフォー_1015.jpg
「修理前」

P1070558.jpg
『修理後』

P1070559.jpg

P1070560.jpg

P1070561.jpg

P1070563.jpg
『純金丸粉24K(金99,99%)使用』

月別 アーカイブ

お見積り