ローゼンタールの花器
先般、ご依頼をいただきましたローゼンタールの花瓶の修理前の写真です。気の毒なほどバラバラになっております。接着する前に、破断面をすべてアセトンで脱脂するのですが、その折におよその部位に分けた破片の数々です。
![006 2013.1.17_edited-1.JPG](https://www.kintsugi.net/blog/assets_c/2013/07/006%202013.1.17_edited-1-thumb-500x465-719.jpg)
破片を数えてみますと、20個以上ございました。生地が磁器であるのと上絵が施してある器でしたので、比較的修理の計画は立てやすかったのですが、花瓶でございますので水漏れが発生しないように、底部分から慎重に修復していきました。
![007 2013.6.21.JPG](https://www.kintsugi.net/blog/assets_c/2013/07/007%E3%80%802013.6.21-thumb-500x375-721.jpg)
美しく実用的に修理することを前提といたしておりますので、欠け埋めと中塗りを何回も繰り返しいたし、漏れがないことを確認の上、蒔絵を施しました。極力元のデザインと一体化するように、線の細さも合わせ、純金消粉も1・3・4号を使用しました。
ご依頼をいただきましたお客様も喜んでくださり、また、私自身も良い経験をさせていただきました。有り難うございました。