白金堂ブログ

田中阿季羅が白金堂にまつわる様々な話をお届けします。
 

ピカチュウのマグカップ 【金継ぎ】

金継ぎのご依頼は、ほぼほぼ大人の方からのご依頼ですが、お父さん、お母さんから、お子様ご愛用のマグカップやご飯茶碗などのご依頼を戴く事も少なくありません。
今回ご紹介させて戴く器は「ピカチュウのマグカップ」です。カップの縁が2か所欠けていました。欠けた部分を錆漆で元の形まで整形して、中塗り地描きの後、純金丸粉24Kで蒔絵を施し仕上げました。
しっかりとした黒い線でピカチュウが描かれてますので、蒔絵部分とのコントラストで良い感じになりました。お子様にも大変喜んでいただきました。

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『修理後』

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『ピカチュウ~✨』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

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魯山人造 碧玉釉兜鉢 【金継ぎ】

北大路魯山人造の碧玉釉兜鉢です。真2つに割れてそこからまた割れ4片に破損しています。大皿や鉢にこのような割れ方がよく見受けられます。漆でズレのないように接着していきます。陶器は磁器に比べて割れと同時に断面に細かい欠けが出来ることが多いので、その部分を錆漆で埋めていきます。その後、中塗りと研ぎを数回繰り返しモレが無いかテストの上、地描き→蒔絵の工程へと進めていきます。器が大きく重いものでしたので金を蒔くのが大変でしたが、良い感じに仕上がりました。

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「修理前」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

夏季休業のお知らせ

拝啓 残暑の候 益々ご清祥のことと 心よりお慶び申し上げます。

平素は格別のお引き立てを賜り、有り難く厚く御礼申し上げます。

さて、洵に勝手ながら弊社では、8月13日(金)~8月16日(月)までを

夏期休業とさせていただきます。

なお、休業期間中のお問い合わせフォームのご返信につきましては

8月17日(火)以降になりますがご寛容のほどお願い申し上げます。

今後とも引き続きお引き立て賜りますよう

心よりお願い申し上げます。

時節柄ご自愛専一のほど、お祈り申し上げます。

敬具


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『金魚玉図』

アスティエ・ド・ヴィラット 【金継ぎ】

カスタムオーダーペイントが施された アスティエ・ド・ヴィラットのシンプルマグカップです。
把手部分が破損しています。こちらのカップは、破断面に欠けが無く接着面積が十分ありましたので修理をお受けいたしました。
実用的に強度を持たせるため、上下の接続部分に不織布を巻き、漆で固めた上、純金丸粉24Kで蒔絵を施しました。
赤いハートのデザインと金継ぎ部分が調和し良い感じになりました。
把手部分の修理は、簡単なようで難しく、破損状況によっては実用的に修理することが難しいケースもあります。

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「修理前」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】


ゴールデンウイークのお知らせ

陽春の候 皆様方におかれましては 益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、有り難く厚く御礼申し上げます。
さて、洵に勝手ながら弊社では、ゴールデンウイークにつきまして下記の通り休業させていただます。お問い合わせの返信につきましても6日(木)以降とさせて戴きますが何卒ご了承のほどお願い申し上げます。                          



G・W休業期間
5月2(日)~5月5日(水)

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天目渚酒器 【銀継ぎ】

佐賀・有田の作家 青木龍山(文化勲章受章者)造の酒器です。天目に鉄砂・銀砂で、浜辺に波が打ち寄せたようなシックでエレガントなデザインが特徴的です。
底から上に向かって回り込む様に、珍しい形のヒビが入っていました。漆でヒビを埋めていき中塗りを繰り返してモレが無いか確認の上、純銀丸粉で蒔絵を施しました。蒔絵部分が、鉄砂・銀砂とマッチし良い感じに仕上がりました。


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〖銀継ぎ:純銀丸粉(大極上々銀)仕上げ〗

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『天目渚酒器』

九谷赤絵細描小紋ぐい吞 【金継ぎ】

朱金彩の網目文様の中に、極細の線で青海波と紗綾形が満遍なく描かれた美しい九谷焼のぐい吞みです。縁部分が2片に割れて、同時にヒビが底付近まで入っていました。
繊細な線で文様が描かれておりますので、風合いを壊さぬよう網目の金線の細さに合わせて蒔絵を施しました。上絵と蒔絵部分が同期し違和感のない良い仕上がりになりました。


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「修理前」

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『修理後』

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 【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

青磁面取花生【金継ぎ】

先般ご依頼をいただきました花器です。口部分が大きく欠けて、破片が無い状態でお預かり致しました。
欠損部分を錆漆で少しづつ造形・整形して元の形まで戻していきます。(黒い部分)その後中塗りを数回繰り返し、仕上げは純金丸粉24Kで蒔絵を施しました。時間は掛かりますが、破片が無いケースでも修理可能です。

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「欠損部分を造形」

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「表側」

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「裏側」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

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年末年始休業期間のお知らせ

謹啓 師走の候 皆々様におかれましては益々ご清祥のことと心よりお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、有り難く厚く御礼申し上げます。
さて、洵に勝手ながら弊社では、本年度の年末年始につきまして下記の通り休業させて戴きます。お問い合わせの返信につきましても1月6日(水)以降となりますが、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
今年一年のご愛顧を賜りました事に御礼を申し上げるとともに、新年も引き続きお引き立て賜りますよう心よりお願い申し上げます。
                             謹白



年末年始休業
令和2年12月31(木)~令和3年1月5日(火)

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ロイヤルコペンハーゲンのポット【金継ぎ】

ロイヤルコペンハーゲン ハーフレースのコーヒーポットです。注ぎ口部分が、真ん中辺りから2つに折れて、本体側にヒビも入っています。


割れの場合は、本体や破片内に、欠けの場合は、欠けた部分から下()方向に破損と同時にヒビが入ることが多いので、見落としが無いよう注意が必要です。

また、ポットや急須、湯呑やティーカップ等、熱いものを入れる器は、少しのズレや隙間がありますと、モレの原因となりますので慎重に接着し中塗りをしっかり施します。

お湯を入れてモレれが無いかテストした後、問題なければ蒔絵の工程に進みます。今回のポットでの蒔絵(純金で加飾部分)は、呉須線の幅に揃えることで統一感が出て全体が締まります。

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「修理前」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

桃峰造 捻子祥瑞水指【金継ぎ】

手塚桃峰造 捻子祥瑞の水指です。呉須の濃淡のみで表現された山水図が美しいです。蓋が摘み部分も含め5分割に破損しています。
蓋の裏側は、破片を合わせましても大きな隙間が空く部分が多く、思いの他、修理に時間を要しました。
表側は比較的に破断面がきれいな状態でしたので、細い線で蒔絵を施すことが出来、良い感じになりました。

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「修理前」

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『修理後』

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『裏側』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】
先般ご依頼を戴きました 「マイセン ブルーオニオン レッド&ゴールド」の深小皿です。真っ二つに割れて縁部分が欠けています。
割れた部分を漆で接着して元の形に戻し、欠けて破片が無い部分は錆漆で少しずつ盛り上げ元のラインまで整形していきます。その後、中塗りを数回繰り返して純金丸粉24Kで蒔絵を施しました。
呉須(コバルト)と朱と金が、蒔絵部分と調和して美しく仕上がりました。

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「修理前」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

アスティエ・ド・ヴィラット【錫継ぎ】

カスタムオーダーペイントが施されたアスティエ・ド・ヴィラットのシンプルマグカップです。
把手部分が本体からバラバラに外れ破損していました。ズレに注意しながら接着して元の形に戻し実用使用に耐えうるように破片と破片の接続部分を不織布で巻き、漆で固めたのち錫を蒔いて仕上げました。
錫は、純銀の様に明るい銀色ではありませんが、ほぼ酸化せず錫食器と同様に安定した色調をキープできます。
アスティエ・ド・ヴィラットの器には、錫粉仕上げの【錫継ぎ】もおすすめです。

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紫砂宜興壺

最近、宜興壺の修理を多く頂戴します。下の写真は、先般ご依頼を戴きました紫砂宜興壺です。丸型のものが多いのですが、今回は本体と蓋共々角型で、蓋の角に欠けがあり、本体は注ぎ口が根元から外れていました。
其々を漆で接着・欠け埋めをし純金丸粉24Kで蒔絵を施しました。元々の接着面積が狭いので、タイトな作業となりましたが、良い感じに仕上がりました。

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「修理前」

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『修理後』

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【純金丸粉24K(金99,99%)仕上げ】

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